三輪総領事のカガヤン・デ・オロ市とミサミス・オリエンタル州の訪問
令和3年3月18日
2月22日から24日、三輪芳明総領事はミンダナオ北部のカガヤン・デ・オロ市とミサミス・オリエンタル州を訪問し、これらの地域と日本の協力関係の強化の可能性につき関係社との間で意見交換するなどしました。ミサミス・オリエンタル州はミンダナオ北部の沿岸地域に東西にわたり広がる地域で、その概ね中央にカガヤン・デ・オロ市があります。同市は行政区分上ミサミス・オリエンタル州に所属しますが、「第一級の高度に都市化された都市」として同州から実質的に独立した位置付けとなっています。
この地域はミンダナオ北部の工業商業地域で、北ミンダナオ地域(第10管区)は2018年のGDP成長率は7.0%、2019年は5.9%の高水準の成長を遂げており、現在、メトロポリタン・カガヤン・デ・オロの設立が進められています。1月22日に、当館はメトロポリタン・カガヤン・デ・オロを紹介するウェビナーをNEDA第10管区及び第11管区などとともに実施しましたので、詳細は日本企業支援の項目をご参照下さい。
1.南フィリピン科学技術大学(USTP)訪問(2月22日)
USTPは学士号から博士号に至るまでのプログラムを設置しており、北ミンダナオ地域の企業の必要とする技術者だけでなく、起業家育成にも力を入れています。カガヤン・デ・オロ市内の本部キャンパスの他、ミサミス・オリエンタル州内にもキャンパスがあり、2カ所に設置されているScience & Technology Parkで産官学連携を促進し、イノベーションとエコシステムの開発により地域の発展に貢献を目指しています。
2.NEDA第10管区訪問(2月22日)
1月22日に共催したメトロポリタン・プロジェクトに関するウェビナーに対する謝意表明とともに、今後の協力関係につき意見交換しました。
3.ミサミス・オリエンタル農業施設訪問とミサミス・オリエンタル州知事との面談(2月23日)
Misamis Oriental Provincial Agriculture Development Complex(MOPADC)はフィリップモリスが州政府に対し寄贈したタバコ生産施設を利用して本年1月に開設されたもので、ココナツなどの地元農産物の製品化に関する研究、作付農産物に関する農家の指導及び苗木等の配布、若手農民の教育が主たる任務です。当時は本施設でエマノ知事の案内により施設を訪問しました。TESDAと協力し、市場競争力のある作物の苗木を温室で栽培し、これを毎週1回のペースで周辺農家に分配する、コプラ価格の低下に対応し、ココナツシュガー、ココナツパウダー、ココナツファイバー、ココナツオイルなど、ココナツを原料とする製品の多様化を図るなどの取り組みが行われていました。州政府はMinDaと協力して農家の作付情報などを共有するシステムを構築していく予定であるとのことです。
4.フィリピン・シンター社訪問(2月23日)
フィリピン・シンターは昭和47年に操業を開始した焼結鉱生産工場で、JFEスチールの100%子会社です。日本の産業を支えてきた鋼鉄の材料「焼結鉱」を40年以上に亘り生産し続けてきた本工場は、日本の経済発展への貢献、また、日比の経済分野での協力の実例として大きな意義があります。本工場は中南米で採取される粉鉱石を焼結鉱にして日本に輸送する航路上にありますが、これは、北ミンダナオがロジスティックの重要拠点であること、また、水深の深い良港に恵まれていることを示しています。
5.東洋建設によるカガヤン・デ・オロ川洪水対策工事サイト訪問(2月23日)
カガヤン・デ・オロ川はフィリピンの主要18河川のひとつで、水源地の山岳部から平野部への傾斜が大きいこともあり、過去、大きな洪水被害を出しています。本件工事はその対策としてDPWHが実施しているものです。東洋建設は3工区の中で最も技術的難易度の高い軟弱地盤部分を担当しており、日本から持ち込んだサンドコンパクション工法のための機材を使用して洪水壁の建設を行っています。また、この工区だけは堤防の上部に道路を通すことになっており、日本の高い技術力を示す実例となっています。
6.カガヤン・デ・オロ商工会議所訪問(2月24日)
カガヤン・デ・オロ商工会議所とは2018年に初めて訪問して以来、カガヤン・デ・オロ市訪問の際はいつも意見交換を行っています。今回は、1月22日のウェビナーの成功を踏まえ、今後の協力関係につき有益な意見交換を行いました。
7.カガヤン・デ・オロ市モレノ市長との面談(2月24日)
モレノ市長は下院議員、ミサミス・オリエンタル州知事を務めた経験がある方で、民間企業で働いていた際には日本企業とも関係のあった方です。これまでの経験に基づく幅広い見識のある方で、2019年にダバオ市でビジネスセミナーを開催した際には多くの市議会議員とともに出席し登壇してくれました。1月22日のウェビナーでもプレゼンテーションを行って頂き、今後の協力関係につき意見交換をしました。

この地域はミンダナオ北部の工業商業地域で、北ミンダナオ地域(第10管区)は2018年のGDP成長率は7.0%、2019年は5.9%の高水準の成長を遂げており、現在、メトロポリタン・カガヤン・デ・オロの設立が進められています。1月22日に、当館はメトロポリタン・カガヤン・デ・オロを紹介するウェビナーをNEDA第10管区及び第11管区などとともに実施しましたので、詳細は日本企業支援の項目をご参照下さい。
1.南フィリピン科学技術大学(USTP)訪問(2月22日)
USTPは学士号から博士号に至るまでのプログラムを設置しており、北ミンダナオ地域の企業の必要とする技術者だけでなく、起業家育成にも力を入れています。カガヤン・デ・オロ市内の本部キャンパスの他、ミサミス・オリエンタル州内にもキャンパスがあり、2カ所に設置されているScience & Technology Parkで産官学連携を促進し、イノベーションとエコシステムの開発により地域の発展に貢献を目指しています。
2.NEDA第10管区訪問(2月22日)
1月22日に共催したメトロポリタン・プロジェクトに関するウェビナーに対する謝意表明とともに、今後の協力関係につき意見交換しました。
3.ミサミス・オリエンタル農業施設訪問とミサミス・オリエンタル州知事との面談(2月23日)
Misamis Oriental Provincial Agriculture Development Complex(MOPADC)はフィリップモリスが州政府に対し寄贈したタバコ生産施設を利用して本年1月に開設されたもので、ココナツなどの地元農産物の製品化に関する研究、作付農産物に関する農家の指導及び苗木等の配布、若手農民の教育が主たる任務です。当時は本施設でエマノ知事の案内により施設を訪問しました。TESDAと協力し、市場競争力のある作物の苗木を温室で栽培し、これを毎週1回のペースで周辺農家に分配する、コプラ価格の低下に対応し、ココナツシュガー、ココナツパウダー、ココナツファイバー、ココナツオイルなど、ココナツを原料とする製品の多様化を図るなどの取り組みが行われていました。州政府はMinDaと協力して農家の作付情報などを共有するシステムを構築していく予定であるとのことです。
4.フィリピン・シンター社訪問(2月23日)
フィリピン・シンターは昭和47年に操業を開始した焼結鉱生産工場で、JFEスチールの100%子会社です。日本の産業を支えてきた鋼鉄の材料「焼結鉱」を40年以上に亘り生産し続けてきた本工場は、日本の経済発展への貢献、また、日比の経済分野での協力の実例として大きな意義があります。本工場は中南米で採取される粉鉱石を焼結鉱にして日本に輸送する航路上にありますが、これは、北ミンダナオがロジスティックの重要拠点であること、また、水深の深い良港に恵まれていることを示しています。
5.東洋建設によるカガヤン・デ・オロ川洪水対策工事サイト訪問(2月23日)
カガヤン・デ・オロ川はフィリピンの主要18河川のひとつで、水源地の山岳部から平野部への傾斜が大きいこともあり、過去、大きな洪水被害を出しています。本件工事はその対策としてDPWHが実施しているものです。東洋建設は3工区の中で最も技術的難易度の高い軟弱地盤部分を担当しており、日本から持ち込んだサンドコンパクション工法のための機材を使用して洪水壁の建設を行っています。また、この工区だけは堤防の上部に道路を通すことになっており、日本の高い技術力を示す実例となっています。
6.カガヤン・デ・オロ商工会議所訪問(2月24日)
カガヤン・デ・オロ商工会議所とは2018年に初めて訪問して以来、カガヤン・デ・オロ市訪問の際はいつも意見交換を行っています。今回は、1月22日のウェビナーの成功を踏まえ、今後の協力関係につき有益な意見交換を行いました。
7.カガヤン・デ・オロ市モレノ市長との面談(2月24日)
モレノ市長は下院議員、ミサミス・オリエンタル州知事を務めた経験がある方で、民間企業で働いていた際には日本企業とも関係のあった方です。これまでの経験に基づく幅広い見識のある方で、2019年にダバオ市でビジネスセミナーを開催した際には多くの市議会議員とともに出席し登壇してくれました。1月22日のウェビナーでもプレゼンテーションを行って頂き、今後の協力関係につき意見交換をしました。




